
「緋牡丹のお竜」の名で親しまれる、藤純子主演の任侠映画シリーズ「緋牡丹博徒」。
男たちの世界だった任侠映画に、凛とした女侠客を主人公として登場させたこのシリーズは、今も多くのファンに愛されています。
「全部で何作あるの?」「どの順番で観ればいいの?」と迷っている方に向けて、結論からお伝えします。シリーズ全8作を公開順に観るのが、いちばん楽しめる見る順番です。
この記事では、緋牡丹博徒のおすすめの見る順番を、ランキング形式でベスト10として紹介します。各作品のあらすじや監督、共演者、2026年最新の視聴方法もまとめました。
緋牡丹博徒とは?まず押さえたい基本情報
1968年から1972年まで作られた全8作
「緋牡丹博徒」は、東映の京都撮影所が1968年から1972年にかけて製作した任侠映画のシリーズで、全8作が作られました。主演は藤純子(現在の富司純子)です。
主人公は女侠客「緋牡丹のお竜」
主人公は、熊本出身の女侠客・矢野竜子です。
明治の中ごろ、竜子は殺された父の仇を探して、全国の賭場を渡り歩きます。背中に緋牡丹の刺青を背負っていることから「緋牡丹のお竜」と呼ばれるようになり、やがて一家を背負う女親分として成長していきます。
豪華な共演陣も魅力
毎回、若山富三郎が演じる熊虎親分(熊坂虎吉)が、ユーモアあふれる名脇役として登場します。
さらに、高倉健、鶴田浩二、菅原文太ら東映の任侠スターが作品ごとに共演しているのも、大きな見どころです。
緋牡丹博徒の見る順番を選ぶ3つのポイント

ポイント① 第1作から公開順に観る
第1作では、お竜が父の仇を追う旅と、矢野一家の二代目を名乗る決意が描かれます。その後の作品では、お竜が一家を背負う女親分として成長していきます。この流れを味わうためにも、公開順に観るのがおすすめです。
ポイント② 『花札勝負』と『お竜参上』は続けて観る
第6作『お竜参上』は、第3作『花札勝負』の後日譚として作られた作品です。この2作はつながりがあるので、必ず順番に観ましょう。
ポイント③ 監督ごとの違いを楽しむ
シリーズは、山下耕作、鈴木則文、加藤泰、小沢茂弘、斎藤武市の5人の監督が手がけています。
中でも加藤泰が監督した3作(第3作、第6作、第7作)は、叙情的で美しい映像により、特に評価が高いことで知られています。
緋牡丹博徒 見る順番ランキングベスト10
第1位:『緋牡丹博徒』(1968年)
- 公開日:1968年9月14日
- 監督:山下耕作
- 脚本:鈴木則文
- 主なキャスト:藤純子(緋牡丹のお竜)、高倉健(片桐直治)、若山富三郎(熊坂虎吉)、大木実
明治の半ば、九州の博徒の一人娘・竜子は、父を殺した犯人を探して5年間、各地の賭場を渡り歩きます。旅の途中、岩国で流れ者の博徒・片桐に助けられますが、やがて思いもよらない因縁が明らかになります。
「緋牡丹のお竜」の誕生を描いた、シリーズの原点です。
第2位:『緋牡丹博徒 一宿一飯』(1968年)
- 公開日:1968年11月22日
- 監督:鈴木則文
- 脚本:野上龍雄、鈴木則文
- 主なキャスト:藤純子、鶴田浩二(風間周太郎)、菅原文太、天津敏
- 舞台:上州(群馬県)
上州を訪れたお竜は、高利貸しに苦しむ農民たちを助けるため、悪どい一家の横暴に立ち向かいます。鶴田浩二が演じる侠客・風間周太郎とともに戦う、骨太な任侠ドラマです。
第3位:『緋牡丹博徒 花札勝負』(1969年)
- 公開:1969年2月
- 監督:加藤泰
- 脚本:鈴木則文、鳥居元宏
- 主なキャスト:藤純子、高倉健(花岡彰吾)、嵐寛寿郎(杉山貞次郎)、小池朝雄
- 舞台:名古屋
名古屋の一家に身を寄せたお竜が、熱田神宮の大祭で開かれる賭場をめぐる争いに巻き込まれます。
加藤泰監督がシリーズで初めて手がけた作品です。美しい映像と情感あふれる演出で、シリーズ屈指の名作と評価されています。
第4位:『緋牡丹博徒 二代目襲名』(1969年)
- 公開日:1969年4月10日
- 監督:小沢茂弘
- 原作:火野葦平『女侠一代』
- 主なキャスト:藤純子、高倉健(矢代幸次)、待田京介、天津敏
- 舞台:熊本、筑豊
故郷の熊本に戻ったお竜は、矢野一家を立て直します。筑豊で鉄道を敷く工事を請け負いますが、その利権を狙う一家の妨害を受けます。お竜が正式に二代目を継ぐまでを描いた、シリーズの節目となる作品です。
第5位:『緋牡丹博徒 鉄火場列伝』(1969年)
- 公開日:1969年10月1日
- 監督:山下耕作
- 脚本:笠原和夫、鈴木則文
- 主なキャスト:藤純子、若山富三郎(熊坂虎吉)、鶴田浩二、丹波哲郎
- 舞台:四国・徳島
徳島の農村で起きた小作料をめぐる争いに、お竜は弱い立場の人々の側に立って関わっていきます。阿波踊りの日に迎える決着が見どころの作品です。

第6位:『緋牡丹博徒 お竜参上』(1970年)
- 公開日:1970年3月5日
- 監督:加藤泰
- 脚本:加藤泰、鈴木則文
- 主なキャスト:藤純子、菅原文太(青山常次郎)、若山富三郎、嵐寛寿郎
- 舞台:東京・浅草
『花札勝負』の後日譚にあたる作品です。浅草の興行権を狙う悪どい一家のやり方を封じるため、お竜は流れ者の渡世人・青山常次郎とともに立ち上がります。
雪の降る橋の場面は、日本映画屈指の名シーンとして語り継がれています。シリーズ最高傑作に挙げられることも多い1本です。
第7位:『緋牡丹博徒 お命戴きます』(1971年)
- 公開日:1971年6月1日
- 監督:加藤泰
- 脚本:大和久守正、鈴木則文
- 主なキャスト:藤純子、鶴田浩二(結城菊太郎)、若山富三郎、嵐寛寿郎
- 舞台:上州(熊谷、伊香保など)
渡世の修行を続けるお竜は、上州で出会った結城菊太郎に心を寄せていきます。軍の兵器工場がもたらす被害に苦しむ農民と、工場と結託した一家との争いを描いた、社会派の色合いが強い作品です。
第8位:『緋牡丹博徒 仁義通します』(1972年)
- 公開日:1972年1月11日
- 監督:斎藤武市
- 脚本:高田宏治
- 主なキャスト:藤純子、片岡千恵蔵、松方弘樹、菅原文太、若山富三郎
- 舞台:大阪
大阪で一家の跡目をめぐる争いが激しくなる中、お竜と仲間たちは最後の戦いに向かいます。
藤純子の映画界からの引退にあわせて作られた、シリーズ最終作です。時代劇の大スター・片岡千恵蔵の共演も見どころです。
第9位(番外):『昭和残侠伝 血染の唐獅子』(1967年)
- 公開日:1967年7月8日
- 監督:マキノ雅弘
- 主なキャスト:高倉健(花田秀次郎)、池部良(風間重吉)、藤純子(風間文代)
緋牡丹博徒シリーズが始まる前の年に、藤純子が出演した高倉健主演の「昭和残侠伝」シリーズの1本です。昭和初期の浅草を舞台にした任侠ドラマで、藤純子の可憐な姿を楽しめます。
第10位(番外):『日本侠客伝』(1964年)
- 公開日:1964年8月13日
- 監督:マキノ雅弘
- 主なキャスト:高倉健(辰巳の長吉)、中村錦之助、藤純子(おふみ)、南田洋子
高倉健主演の「日本侠客伝」シリーズの第1作です。深川の木場を舞台にした物語で、藤純子は長吉の恋人・おふみを演じています。東映任侠映画の世界をさらに楽しみたい方におすすめです。
緋牡丹博徒 見る順番早見表
| 順番 | 作品名 | 公開年 | 監督 | 主な共演 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 緋牡丹博徒 | 1968 | 山下耕作 | 高倉健 |
| 2 | 緋牡丹博徒 一宿一飯 | 1968 | 鈴木則文 | 鶴田浩二 |
| 3 | 緋牡丹博徒 花札勝負 | 1969 | 加藤泰 | 高倉健 |
| 4 | 緋牡丹博徒 二代目襲名 | 1969 | 小沢茂弘 | 高倉健 |
| 5 | 緋牡丹博徒 鉄火場列伝 | 1969 | 山下耕作 | 鶴田浩二 |
| 6 | 緋牡丹博徒 お竜参上 | 1970 | 加藤泰 | 菅原文太 |
| 7 | 緋牡丹博徒 お命戴きます | 1971 | 加藤泰 | 鶴田浩二 |
| 8 | 緋牡丹博徒 仁義通します | 1972 | 斎藤武市 | 菅原文太 |
| 9 | 昭和残侠伝 血染の唐獅子(番外) | 1967 | マキノ雅弘 | 高倉健 |
| 10 | 日本侠客伝(番外) | 1964 | マキノ雅弘 | 高倉健 |
緋牡丹博徒を観る方法【2026年最新】

見放題配信
第1作『緋牡丹博徒』と『緋牡丹博徒 お竜参上』は、U-NEXTで見放題配信されています(『お竜参上』は2026年9月時点)。
レンタル配信・宅配レンタル
Prime Videoやmusic.jpなどでは、作品ごとのレンタル配信を利用できます。TSUTAYA DISCASでは、DVDの宅配レンタルもあります。
※配信状況は作品ごと・時期ごとに変わります。観る前に各サービスで最新情報を確認してください。
緋牡丹博徒のよくある質問
Q. どの作品から観ればいい?
A. お竜の誕生が描かれる第1作から観るのがおすすめです。名作を早く観たい方は、加藤泰監督の『花札勝負』と『お竜参上』を続けて観るのもよいでしょう。
Q. 藤純子と富司純子は同じ人?
A. 同じ人です。藤純子は1972年に映画界を引退し、のちに富司純子の名で女優として復帰しました。
Q. 熊虎親分は毎回出てくる?
A. 若山富三郎が演じる熊虎親分(熊坂虎吉)は、シリーズの多くの作品に登場する人気キャラクターです。お竜との掛け合いが、作品に笑いと温かみを添えています。
まとめ:緋牡丹博徒は全8作を公開順に観よう
緋牡丹博徒の見る順番は、次の流れがおすすめです。
- 第1作で「緋牡丹のお竜」の誕生を観る
- 『二代目襲名』までで、お竜が女親分になる過程を追う
- 加藤泰監督の名作『花札勝負』と『お竜参上』を続けて味わう
- 最終作『仁義通します』で、お竜の物語を見届ける
凛とした強さと優しさをあわせ持つ、緋牡丹のお竜。日本映画史に残る女侠客の物語を、ぜひこの順番で味わってみてください。